#01 フィルム・ノワール

【光よりも、記憶に残る影。】

あらすじ

20世紀半ば、片足をひきずる謎の富豪が一通の招待状で集めたのは、罪を背負ったアウトローたち。
選ばれた理由を知る頃には、もう後戻りはできない。

登場人物

ギャング
闇医者
殺し屋
詐欺師
裏商人
汚職警官

ベイビー

「あたしはベイビー、こっちがあたしのパピーちゃん。よろしくね、素敵なあなた」
「ハァイ、ボーイズ。今日も悪巧み?男の子は泥んこになるのが好きね」
「あなたと過ごした時間とっても楽しかったわ。だからね、あたしあなたの忘れられない人になれて嬉しい」

ハウンド

「俺はハウンド。こっちの別嬪さんは俺のベイビー。困ったら言えよ、俺たちはもうファミリーだ」
「俺の勝利の女神は退屈がお嫌いみたいだ」
「ベイビーはいい女だっただろう?よかったな、最後にいい夢見れたじゃねえか」

ドクター

「やあ、私はドクター。さあ、ご挨拶なさい、君たち」
「うーん、私は君と彼女、二人を平等に愛しているよ。我が子のようにね」
「君にはきっと無理さ。君は本当はただの優しい少女なんだからね」
「愛だの憎しみだのと下らない。人間の感情なんて、所詮ただの化学反応さ。これだから、私のラットたちは面白い」

1号

「どーも。先生以外になんと呼ばれようがどーでも良いので好きに呼んでください」
「俺、あんたのこと愛してるんですよ。だから、あんたも俺のことが一番だって、言ってくださいよ」
「はは、えーっと、あんた誰でしたっけ?ここまで出かかってんですよ」
「湖に落とされても電気を流されても神は助けてくれなかった。でもあの人は違う。先生は俺を人間にしてくれた。だから、俺、先生を愛してるんだ」

2号

「るっさい、お前が命令すんな」
「殺してやる、クソ野郎……。絶対にお前だけは許さねえ!殺してやるからな!」
「こんのイカレ野郎!お前いつになったら人の名前覚えるんだよ!」
「姉さんはまともな人間だった。あんな野郎達より、家族の誰よりよっぽどまともな人だったんだ」

アル

「呼びたければアルと呼べ」
「黙れ。お前は口を開くな。いいな。二度と口を開くな」
「マックス、そう犬みたいに吠えなくても聞こえる」

マックス

「よう、俺はマックス。まあ、仲良くしようぜ兄弟」
「神様、私は二度と餓えません!その為なら人を騙し殺してでも生き抜いてみせます、ってかぁ?あ?スカーレット・オハラ、風と共に去りぬだろ?知らねえのかよ!」
「アル!アル!おい、このあんちゃん面白いぜ!見逃してやろう!な?」

M

「マジックの種?オレはマジックが上手いマジシャン、オマエらは無能な観衆。簡単だろ?」
「紳士淑女の皆様!ようこそ、Mの華麗なるショーへ!」
「あいつはオレが買ったオレの所有物だ。オマエらになんと言われようが、関係ない」

R

「しょーはきらきらしててきれい。でもかれは納得してない。今のみすたーは底のないまぐかっぷみたい」
「だだーん。……まだだった?」
「あのひとはお金一枚であーるの人生をかえた。恩人で救世主で誘拐犯」

主人

「まあまあ、いらっしゃい。ウフフ、ここは初めてカナ? ほうら、オネーサン、そんなに緊張しないでクダサイ」
「よくやったネェ。ワタクシの可愛、メイメイ、シャンシャン。お肉だってお魚だって好きな物を食べたらいいヨ」
「お望みとあらば薬だって金だって女だって用意致しましょう。対価ももちろんいただきマスガ」

明明(メイメイ)

「イラッシャイマセー!ここ、セカイいちブッ飛べるお店ヨー。お客サン、ココ選んで正解ネー!」
「キャハハ、シャンシャン、聞いた?アイツなら楽勝ダヨ」
「ミテミテ、オーナー!今日の収穫ダヨ!ネーネー、これで美味しいお肉食べようヨー」

香香(シャンシャン)

「イラッシャイマセ~。ここ、アメリカいちブッ飛べるお店ヨ~。お客サン、ココ選んで正解ネ~」
「クスクス、聞いた聞いた、メイメイ。今日はバカばっかで大繁盛ネ~」
「ネエネエ、オーナー。これ、ボクも頑張ったんダヨ。ボクは魚食べたいナ~」

後輩

「見逃すかどうかはまあ、これ、次第ですよ。3?じゃあ、この話はなかったことに……5?いや~分かっていますね、君」
「先輩はラッキーですね。俺を後輩にできるだなんて。俺の唯一の欠点は俺程素晴らしい人間と鏡以外で出会えないことですよ」
「俺を否定する人がいてもかまいませんよ。蟻の口論に人間が頭を悩ませますか?そういうことですよ」

先輩

「いや、悪いね。僕達も安月給で困ってんだよ。今後ともご贔屓に、ってそれは君も困るか」
「んー?うん。あー、幽霊が怖がる部屋ってなんだと思う?Lから始まるらしいけど」
「だから、聞いてなかった、って言ったんだ。僕たちだって仕事は楽な方がいい。賢い君ならこの意味分かるよな」