#03 天国地獄(仮)

【愛は天と地を交わらせるか。】

あらすじ

地獄の王が天国の女王に一目惚れ!
天国と地獄は過去の戦いや在り方の違いから分断されていたけど、これを機に停戦協定を結ぶ会議が行われることに……。

世界観

天国

神>上級天使>中級天使>下級天使


部門別に世界を管理している。神は人間の信仰を失い力を無くしたり他の神に殺されると雲となって消える。

上級天使
神の側近で指名制。指名してきた神の身の回りの事を手伝い、跡継ぎともなる。
そのため神の多くは自身の親族などを指名する。
その他面倒みの良いor暇な上級天使は中級天使の面倒を見たりする。
嫌な上級天使は自分の仕事すら下に任せる。

中級天使
下級天使が中級天使に能力を認められると昇級する。
天界での仕事がメイン。人間の願いを厳選したり世界の不具合を調査、報告する。
たまに上級が面倒見切れない神のわがままも請け負ったりする。

下級天使
下っ端。天国という社会を管理している。
現世や地獄への出張が多め。常に忙しい。
天使は寿命がある。また、神、死神、天使、悪魔に殺されると死ぬ。

天国議会
公平性のために議長は毎度違う神が行う。
定期的に行われる常会と非常事態に行う特別会がある。
神と上級天使が参加するが特別会の多数決は神のみが参加出来る。

地獄

死神>悪魔 (堕天使)

死神
神と同じ数居る。生まれながらのエリート。
神、死神に殺される。人間の命を糧にしているので回収出来ないと死ぬ。
悪魔が死神になることはなく、逆も無い。
基本は餌にするための人間の命を回収しているがあんまり見境ないと天国に怒られるので小競り合いしながら頑張ってる。

悪魔
神、死神、天使、悪魔に殺される。寿命がある。
人間を不幸にしたり、世界にちょっとした厄災を招いたりする。
能力の高い血統や上下関係は存在しているが悪魔自体に階級はない。

堕天使
天国では犯罪者でも殺すことは罪となるので犯罪を犯すと地獄に堕とされる。
人間や天使、悪魔に危害を加えることは出来ず地獄でただ寿命を待っている。
地獄からしたら正直迷惑で勘弁して欲しい。

地獄議会
死神のみが参加する。
呼び名は無いがいわゆる常会だけが存在する。形ばかりの議会。だったが……?

MEMO

神たちは信仰で力を得る。 人間が大事にしたり必要とするだけで神の力になる。人が夢を見る限りメリイは存在し続けるし人が星を見上げる限りノヴァは存在し続ける。

でも、死神たちは奪う部位によって強さが違う。バルカローラは声しか奪えないから弱いしカデンツは魂ごと奪えるからすごい強い。

死神にも神にも一人一人に能力があるけど強いのから弱いのまで色々。
プルモーはどんなものでも爆弾に作り替えられるしマーチは死んだ人間をゾンビにして操れる🧟‍♂️
スケルツォは人間の恐怖を奪って力に変える。そのために人を体の中に閉じ込めている。

天国

地獄の王の突然の求婚に困惑しつつもこのチャンスに国交を結ぼうと画策するものも多い。

風/商売
鍛冶
音楽
狩猟/創造
その他

アクティナ/光の神

光の女神。穏やかで寛大。
世間知らずのお嬢様のように思われているが案外したたかだったりする。
「皆様ご機嫌麗しゅう。あら、お寝坊さんは誰も居ないのね!えらいえらい♡」
「わたくし出会ってすぐの殿方と結婚なんてドキドキしてしまうわ。もし貴方が良ければ私達がもっと会えるように地獄と天国の行き来を自由にしたらどうかしら……」
「これより会議を開始致しますわ。今日もよろしくお願いしますわね」

リーミン/時の神

現在の神の中ではかなり古株。
「お前らが騒いでいる間に会議の開始時刻が5分も遅れたぞ?5分があったら何が出来る?こうしてお前らを叱る間も会議は進まず私の時間は消費されているんだぞ?」
「はぁ、本当は私だけで回す方が効率的なのだが、それではお前らも成長できないだろう。指示を出すからよく聞くように」
「人間如きが残業なんてするな!家に帰って飯を食べて寝ろ!それを邪魔する奴らはもれなく地獄行きだ!」

ベルルム/戦の神

陽気だが自堕落
「愛しのハニーちゃんたちが待ってるんだ。早く終わらせてくれよ」
「ああ、この傷?男の勲章、ってやつさ。そんなに気になるならもっと近くで……おっと、また後で」
「さあ、俺の相手をするのは誰だ?今夜は眠らせないぜ」

MEMO

どんな人間とも一瞬で打ち解けるが頭が悪いので難しい話をされると曖昧に微笑んでいる。
ハニーちゃんと呼ぶお気に入りを集めて作っているハーレムが有名。
上級天使のシェルクには家事雑用を全て押し付けている。
鍛冶の神シュタールとは親友。全てが正反対なので逆に合うらしい。

「悪い悪い。時間通りに出るつもりだったんだけど、ハニーちゃんたちが離してくれなくてさ」
「シェルク、これとこれ明日までに出来るか?ま、お前なら大丈夫だよな」

戦の神は代々親から子へと受け継がれていた。
地獄との争いがあると先頭に立ち兵を率いる戦の神。 その中でも先代は史上最強と言われるほどだった。
そして先代は史上最強の自分の意思を継ぐ強い後継者を育てようとする。6人の妻の元に産まれた20人の子供たちを争わせ生き残ったものを自身の子として育てると宣言した。
生き残ったのは第4夫人の長男であるベルルムだった。 彼の頬の傷は最愛の妹がつけたもの。

「あんなイカれた親父の意思なんて継ぐわけないだろう?弟子でも作ってさっさと押し付けるよ」

シェルク/戦の上級天使

苦労人の若者。
「戦の上級天使って言ったって師匠の尻拭いばっかりで……いつになったら訓練してくれるんすか……」
「師匠!またナンパして!今日という今日は逃がさないっすよ!」
「いざとなると師匠はやっぱかっけーんだよな~」

トルバドゥール/風の神

盲目の吟遊詩人
「本当に大事なものはたった二つの硝子玉なんかじゃ見えないんだよ」
「旅に出たいな。会議なんて抜け出してしまおうよ」
「おや。ナイチンゲールのように美しい声のお嬢さんがこんな所に居るなんて。 鳥籠はもう飽きたてしまったのかい?」

メルカード/商売の神

元人間の商人
「ははぁ!お客さんおめがたかぁい!今ならお買い得にしておきますよぉー!」
「あたしゃ皆様により良い商品をお届けしたいだけでさぁ!」
「喧嘩も媚びも恩も売れる時に売っとかにゃ!あたしは神の前に商人ですから」

シュタール/鍛冶の神

寡黙な職人気質
「今回の議題に関する事例はまとめておいた」
「む、遅刻者か?一通り声はかけたと思ったが、すまない」
「俺たちの仕事はものを作ることだ。使い手がどう扱うかまでは決められないんだ」

フゥー/鍛冶の上級天使

荒っぽいが真面目
「親方の話を聞かないで居眠りしてるふてぇ野郎は誰だ!?」
「師匠が謝る必要ないだろ~!?あたいたちは誰よりも早起きして起こしてやったんだから!」
「あたい、強くなるって、強く生きるって親父とお袋に誓ったんだ」

MEMO

元々はシュタールの兄と彼の妻が鍛冶の神をしていたが戦争により夫婦共々死亡。シュタールは後を継ぎ、二人の間に生まれた娘を育てると約束をした。
「じゃあ、師匠があたいを上級天使に選んだのは実力じゃなかったのか……?」
「……違う、お前は、誰よりも鍛治の精神を理解してる」

メリィ/夢の神

常に眠そうで掴めない性格
「ふわぁ、まぁそう焦らずに行こ~」
「あれれ、今日はなんの話をするんだっけ?」
「あの雲、綿菓子みたいだね。ひとかけら食べたらわたしたちもふわふわ浮いてきっといい夢ができるよ」

MEMO

使役する天使や信者のことを子羊ちゃんと呼ぶ。 上級天使のティアの反応が面白くてついイタズラをしてしまう。
のんびりしているように見えて案外頑固。自分が決めたことはてこでも変えない。
女神たちに着せ替え人形にされているがお菓子が貰える上に可愛がられるのは悪い気がしないので許している。
癇癪持ちな時の神、黎明(リーミン)を軟化させたり肝が据わっている。神達から一目を置かれている。 好きな物はヘヴィメタルと綿菓子。

「今回議長を務めるのはわたしメリィで……ぐぅ」
「ティアちゃんティアちゃん。入れたはずの書類さん、逃げちゃったみたい」
「ひゅ~、盛り上がってこうぜ子羊ちゃん あれれ、そういうのじゃないんだっけ?」

天国の綿から生まれた彼女は美しい生物や恐ろしい化け物などを人々に見せる力を持っていた。
彼女の創り出す幻はあまりに精巧で素晴らしいものだったため見たものは幻に囚われ生きる術さえも忘れると畏れられていった。
昔から角は悪魔である証とされてきた。そのため、天国で角の生えた子が生まれるのは珍しい。未知なものは誰にとっても恐ろしいもの。
もしかしたら彼女は悪魔からの厄介な贈り物ではないか。次第に人々は彼女を堕天させるべきだと言い始めた。しかし、先代の夢の神が世話を名乗り出る。彼は言った「彼女が見せているのは夢だ」と。

ティア/夢の上級天使

気弱だがしっかり者
「え~んやっぱりぼくには無理ですよぅ」
「メリィ様~!起きてください!会議始まっちゃいますよぅ!」
「ふわふわ綿菓子食べたいですねぇ。ふふ、なんだかぼくまで眠たく……」

マロリー/音楽の神

几帳面で繊細
「僕は音を司るんだ。これでいいかい?自己紹介してる暇などはないのだよ!」
「フイヴァル~!!また音もリズムも違う!楽譜でできた服でも着せようか!それともメトロノームを頭につけようか!」
「人は生まれた瞬間から泣き声で音楽を奏でる。人間こそが世界で最も価値のある楽器だ。む、僕なりに褒めたつもりなんだが」

フイヴァル/音楽の上級天使

おてんばで人の話をあまり聞いていない
「わたくしは音楽の上級天使……ああ!楽譜が!」
「ひぇ~!練習はしたんですけど~今日はマロリー様大爆発だぁ~!?」
「ふふ、わたくし人間って大好きですっ!あの子もこの子その子も人生を奏でる演奏家なんですよ」

アルク/狩猟

生真面目な優等生
「どんなものでも捕えてみせましょう。それが私の仕事ですから」
「こらー!出しっぱなしにしたのは誰ですか!だらしのない!!」
「人間は私のこと、好きでしょうか。狩りしか出来ない女はやはり、嫌われてしまうでしょうか」

プルモー/創造

奇想天外な発明家
「ぐわははは!!!小さいが体の周囲をトゲまみれにした最強の動物を作ったぞ!!題してハ・リ・ネ・ズ・ミ、だぁ~~~~~!!!!」
「ムムッ!ムムムッ!これはこれはこれはぁ~!?」
「わぁははは!貴殿らに提供する資料はなんっっと3Dだぁ~~!!現代の力を思い知るのだなぁ~!」

愛の神

「認め許すことだけが愛じゃないとしても私はそうしていたいの。だって私そういう私の考え方も愛していますもの」
「日が昇るように星が煌めくように当たり前のように私貴方を愛していたいの」
「罪を犯しても道を誤っても人というものはどうしようもなく愛らしいの。私はきっと人間にとって悪者だわ」

ノヴァ/星の神

「見えるかい?あの子が私の恋人なんだ。皆は酷く小さくて弱い光だと言うけど私にはわからない。彼女は私の中ではずっと一等星なのだからね」
「空には牛もいて戦士もいて地面もあって私の恋人もいる。あそこには全てあるのに私だけはそこにない」
「夜空をよく見上げる人の目には輝ける星の残影がうつるんだよ」

知恵の神

「嫌いな相手のことなんて考えるなんて損!そんなやつに脳の容量を1ミクロンでも割く必要ないのさ」
「は~あ。かわい~。結局世の中美少年の勝ちってわけ……」
「知恵とは何か。もし君がこの世の全てのマナーを知っていても友のためにフォークとナイフを逆に持つことだよ」

農業の神

「あたし神様なんで大したもんじゃねえんですよ!ちょこーっと運が良かっただけで!」
「植物にも沢山の種類があるんです。どれかの植物のために雨を降らしすぎたら水を必要としない植物が育たない。神様の愛ってそういうもんなんだ」
「そ、そんなに褒められたら最高の豊穣ダンス踊っちまいやすよ~?」

地獄

融和を望まないものが多い。

レクイエム
エレジー/エチュード
オーバチュア
カプリチオ/カデンツ
パルティータ/マーチ
オペラ/夜明
スケルツォ
ララバイ/バルカローラ

レクイエム

地獄の王。厳格で横暴だったが光の神に一目惚れして地獄を大改革しようとしている。
「我に逆らうのか?ふん、その心意気だけは評価に値するな」
「やあ、我の未来の花嫁殿、今日こそ返事を聞かせてもらおうか。式はどちらで行う?子供は何人欲しい?お前の望むものは全てやろう!」
「ム、彼奴は邪魔だな。殺すか」

エレジー

レクイエムの執事
「失礼、もしかして貴方はお馬鹿さんでいらっしゃるのですか?」
「おや、これはすみません。こんなにも理解能力の低い方とお話するのははじめてでして」
「いいじゃないですか。私は仕事が無い方が好きですよ」

エチュード

レクイエムのメイド
「お、お仕事頑張るので殺さないでくださ~~~い!!」
「はわ、ご主人様のお気に入りのカップ壊しちゃった……。証拠隠滅だ!えーい!」
「エレジーさんがそんなんだからオーくんに仕事取られちゃうんですよ~!?」

オーバーチュア

気性は荒いがレクイエムには忠実。
「なっ、なァにてめえがレクイエム様に話しかけてんだァ?!はっ倒されたくなかったら引っ込めよ!」
「レクイエム様の決めたことならなんだって最高だと思います!!」
「あんのクソアマ!レクイエム様を誑かしやがって~!!」

カプリチオ

不真面目なギャル
「その話エンドレスループしてね?まきでしゃす」
「パイセンの服マジやべ~!イメクラで借りてきたんすか?」
「欲しいもんは全部奪い取ればいいんじゃないすか?カプちゃん天才!」

カデンツ

無気力なおじさん
「おじさん的にはこいつらをここに集めただけで拍手喝采だよ」
「おっ、言うな~ガキ」
「カデンツって、上司につけられたあだ名みたいなもんだから呼ばれてもピンと来ないんだよね」

パルティータ

自分本位な処女厨
「あぁ、また騙された!僕は美しい処女しか愛せない、愛さないと誓っているのにそれをあの女!許さない、許せない」
「不潔な男女の生は即刻つんでやるべきだね!僕はそう思う、うん。全くその通りだ」
「は?僕が、この高貴なる僕が。間違うわけないだろ。美しい処女が、処女だけが、この醜い世界を照らす太陽なんだ」

マーチ

元気でだが短気
「オ!どかねえと轢いちまうデスヨ、ジェントルメーン!」
「オ、マーチの能力見たいデスか?オーケイ!ビビっちゃダメデスヨ!レッツゴーゾンビたち!」
「アン?とんだファッキン女デスネ!ぶっキルしてもオーケイ?」

オペラ

穏やかで地獄では話が通じる方。自分が好き
「僕はオペラ。存分に見惚れてくれて構わないよ」
「とある人間曰く、この世は舞台人は皆役者らしい。嗚呼全く人間とは勘がいいのか悪いのか」
「悪があるから善がある。だが、残念ながら我々は悪ではない。救いようのない存在、厄災なのだ。絶望しろ人間。人生とは悲劇だ」

夜明

猫をかぶるときもあるが基本は気が強い性格
「どうしんしょう。わちきむつかしいことはわからないでありんす。ぬしさん教えてくんなんし」
「可愛こぶるのも才能でござりんす。それも出来ないのなら黙っておくんなんし」
「わちき、待っているのでありんす。運命の方を。どうやら、ぬしさんではござりんせん。野暮なことは言いなんすな、おさればえ」

スケルツォ

歩くアイアン・メイデン。口を開ける時に出てる音は自分の中の人間の音で会話はできない
「アガガギギッグワッ」
「イダイイタイイタ」
「タ、タスケテ」

ララバイ

人形が好きな女の子
「あのね、わたし、ララバイ。お友達になれたら、ね、嬉しいな」
「この子はわたしのお友達のシュガーちゃん。えへ、嬉しいな。あなたも今のうちに好きな糸、選んでおいてね」
「えへ、えへへ、生きてるお友達とお茶会したのはじめて。嬉しいな、楽しいね」

バルカローラ

奇想天外な発明家
「どうもどうも。お坊ちゃんお嬢ちゃん!案内はこのオレ、バルカローラさんにお任せなさいな」
「どうか、オレのために歌っておくれ、ナイチンゲール。その断末魔で奏でておくれ、この旅の一節を」
「死神を呼び集めようってのがまず間違いだよな。ほら、あいつら見てみろよおっかないよな」